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こねこねこのうつらうつら日記

森林浴中の「こねこねこ」です。 うつらうつらですが、うす目で見た世の中の面白い・おかしい・役に立つ・美味しいものを発信していきます。

平幹二郎さんが亡くなった。蜷川幸雄と清水邦夫演出の舞台の記録を1986年の日記から見つける。

エンターテイメント

 

TVの連続ドラマにも出演中の突然死で、自宅浴室での死亡ということなので心臓発作なのだろうか。

現役のまま生涯を全うされたので、見事な生の終わらせ方だと思います。

 

近年は映画・テレビへの出演が主で舞台はあまりなかったようですが、年のせいで仕方がないでしょう。

しかしやはり平幹二郎の真骨頂は舞台であり、我々は貴重な名舞台俳優を失ったこととなります。

平さんの舞台はいくつか見ているので、記憶を整理する意味で一番芝居を見ていただろう時期の30年前1986年の日記帳を紐解いてみた。

 

一つの記録として書き留めておきます。

 

すこし脇道に逸れますが、平幹二郎の経歴を確認したくウィキペディアを検索しましたが、映画・テレビに関しては上映・放送年の明記がありますが、舞台については題名しか記載されていません。
映画などは興行記録から上演年の把握が簡単なためでしょうが、舞台に関して確かにそれが難しいことは分かります。

群小劇団が星の数ほどあるわけだし、そもそも劇団の誰それが将来名俳優になるかどうかも分かりません。
劇団自体の存続が微妙だし芝居小屋も廃業するものが多い、そもそもどの範囲までを記録すべきかの基準もないし作れるかも分からない。

俳優本人が記録しておいてくれるのが一番だが、それも本人の性格次第なのも悩ましいし、ただ記録されているだけでは一般の人は利用できない。

 

その難しさは分かりますが、これだけネットが発達してきているので、希望する劇団が申告するような形ででいいので芝居の記録を残すアーカイブみたいなものを誰かやってくれないですかね。

芝居はその瞬間の時間芸術だから消え去るのが良いという意見もあることは承知していますが、あの俳優の初舞台はどうだったなどと分かると楽しいのでは、、

 

志ん朝も話芸は消え去って良いという意見でしたが、記録しておいてくれた人々がいたおかげで、我々はその名高座を今でも味わうことができます!

 

ところで1986年ですが


まず、この年の2月にPARCO劇場で
「タンゴ・冬の終わりに」の再演を見ています。

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2年前の舞台の再演とあるから、
「タンゴ・冬の終わりに」は1984年にPARCO劇場で初演されてことが分かります。

清水邦夫作で蜷川幸雄演出です。
共演は名取裕子と松本典子。

平幹二郎・松本典子両名優に挟まれて名取裕子の大根ぶりが目立った舞台でしたが、彼女は結局大根のまま、今ではテレビの推理ドラマ専用女優のようです。

平はもちろんだが松本典子の声音・発声は素晴らしく、昭和を代表する女優だと思っています。いまどうしてるだろうと調べてみると2014年に亡くなっていました。合掌

 

5/5
「オイディプス王」、於て築地本願寺

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ギリシャの俳優を迎えての蜷川演出の野外劇。
平はもちろんオイディプス王。
観客席のみ仮設で、俳優は石畳での演技だった記憶。


10/3
「夢去りて、オルフェ」於いて紀伊国屋ホール
共演:松本典子、木冬社10周年記念公演

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結局、この年は3本だけでした。

この年以外の舞台で印象に残っているのは新宿花園神社での「王女メディア」です。あの朗々とした声音は野外でいっそう冴えました。

 

あと、平幹二郎については身近でその姿をみたという個人的な思い出もあります。
何年かは分かりませんが、彼が佐久間良子と離婚した後かとは思います。

水道橋の能楽堂のロビーで休憩時間に一人腰掛けている姿を見かけて、思いのほか小柄だなと感じた記憶があります。
舞台の存在感から偉丈夫を想像していたのかもしれません。

 

最近の演劇事情はうといですが、平の後を継ぐような俳優がいるのでしょうか。


蜷川幸雄に続き平さんが亡くなったことで一つの時代が終わったのかもしれません。

合掌